ユーザーのプライバシー保護のためにCookieなどを用いた行動の追跡が制限されたり、ユーザーの同意が必要とされたりする流れの中で、プライバシー保護活動家が「Googleがユーザーの同意なく識別子で行動追跡を行っている」ということについて当局に苦情を申し立てています。

Buy a phone, get a tracker: unauthorized tracking code illegally installed on Android phones

https://noyb.eu/en/buy-phone-get-tracker-unauthorized-tracking-code-illegally-installed-android-phones

Privacy activist Max Schrems targets Google over unstoppable Android user tracking | Fortune

https://fortune.com/2021/04/07/privacy-activist-max-schrems-targets-google-over-unstoppable-android-user-tracking/

プライバシー保護活動家マックス・シュレムス氏と、シュムレス氏が率いる団体・noybが、フランス共和国データ保護機関(CNIL)に申し立てた苦情は、Googleによる「AAID(Android Advertising ID)」を用いたユーザー追跡に関するものです。

AAIDは、ユーザーの同意なしにGoogleによって作成される、個別端末を識別可能にするナンバープレートのようなものです。Google、およびアプリ提供者、広告主はAAIDを用いてユーザーの行動を追跡し、好みを把握することでパーソナライズド広告を提供することなどが可能です。

こうした情報を得るための追跡は、EUのeプライバシー指令内の「Cookie法」により規制されるものであり、ユーザーの明確な同意と、ユーザーに対する情報提供が必要であるとnoybは主張しています。

AAIDの問題は、ユーザーの同意なく作られているということだけではなく、「ユーザーがAAIDを削除する」という選択肢がないという点にもあることが指摘されています。ユーザーができることはIDの「リセット」で、これは新たなIDを生成するだけのものであり、リセット以前に収集されたデータの削除も、新たなIDを用いた追跡の停止もできないとのこと。

noybのステファノ・ロセッティ弁護士は「想像してみてください。足や手に色つきパウダーがついていて、一挙手一投足の目印になるんです。パウダーは除去できず、別の色に変えることしかできません。AAIDとは、モバイル生態系の中でも外でも、あなたのあらゆる行動を記録する追跡装置なのです」と語っています。本件の苦情申し立てはEUのeプライバシー指令に基づくものなので、申し立てを受けたCNILは、GDPRのように他のEUデータ保護当局との協力を必要とせず、直接判断を下せるとのことです。