企業のウイルス対策は、最新動向を確認しながら、その都度強化していかなければなりません。この記事では、情報セキュリティの最新動向を紹介。注意すべきウイルスの脅威や対策方法、企業向けのウイルス対策ソフトを選ぶときのポイント、おすすめの製品について解説します。

企業が気を付けるべきウイルスの脅威

IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2021」の組織部門の報告によると、ウイルスの脅威はまだまだ多いことがわかります。

1位の「ランサムウェアによる被害」や新登場の3位「テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃」など、ウイルスの脅威に関連するものを中心にウイルス脅威の最新動向を見ていきましょう。

○1、ランサムウェアによる被害

ランサムウェアによる被害は前年5位でしたが今回は1位にランクインしています。ランサムウェアとは、ウイルスランサムウェアに感染させてデータを暗号化し、金銭を要求する攻撃の総称です。OSの脆弱性や企業のサーバーを攻撃してウイルスを実行し感染させます。

特定の企業を狙った手口が多く見られ、2020年にはゲームメーカーや大手自動車メーカーなどが被害に遭っています。

○2、テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃

新型コロナウイルス感染症の影響に伴って急速に広まったテレワークなどの新しい働き方を狙った攻撃は、2020年に初登場し3位にランクインしました。

VPNやテレビ会議用ソフトの脆弱性を突いた不正アクセスは多く見られたパターンです。また、社用のノートPCを自宅に持ち帰って使用する際、VPN接続を忘れて直接外部ネットワークにアクセスしてウイルス感染した例などが報告されています。

これらのセキュリティ脅威に対して、企業も何らかの対策をしなければなりません。企業ができるセキュリティ対策には何があるでしょうか。

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企業ができるセキュリティ・ウイルス対策とは

ご紹介したようなセキュリティ脅威に対して企業が行える対策は、ウイルスの感染を防ぐウイルス対策ソフトの導入や、ツール類やOSの脆弱性対策などがあります。

ランサムウェアの被害を防ぐには、ランサムウェア対策ができるウイルス対策ソフトの導入が有効です。また、万が一感染した場合の事後対策として、定期的に業務データをバックアップすることも重要な対策となります。

VPNやWeb会議システムなどは、セキュリティ性の高い製品を選び、最新版を適用するなどの対策が重要です。

ランサムウェアは日々新しい種類のものが生まれており、未知のウイルスに対応する機能を持った製品を選ぶ必要があります。

企業にできるセキュリティ対策の中でも、ウイルス対策ソフトの導入は、多くの脅威に対して効果的です。ウイルス対策ソフトとは、ウイルス感染を予防するとともに、感染後は安全にウイルスを除去する機能を持つツールの総称です。

企業が導入する場合は企業向けのウイルス対策ソフトが適しています。企業向けウイルス対策ソフトにはどのような特徴があるのかについて、もう少し詳しく見てみましょう。

企業向けウイルス対策ソフトの特徴4つ

個人用のウイルス対策ソフトにはない、企業向けのウイルス対策ソフト特有の特徴は主に4点です。

○1、複数端末の集中管理機能がある

企業内に設置された端末は数が多いため、複数端末を集中管理する機能が必要です。集中管理機能によって、ソフトのインストールや最新版のアップデート、ウイルスの感染・処理状況などがすべて管理画面から確認・対応できます。業務に支障のない時間帯に、自動でインストール・更新作業が行える点も特徴的です。

端末の集中管理機能によって、更新インストール漏れや従業員個人による操作ミスなどでウイルス対策ソフトが動作しなくなるといった事態も防止できます。

○2、マルチデバイス対応

業務で利用する端末は、パソコンだけとは限りません。クラウドサービスの導入、社外からのアクセスなどが可能になり、スマートフォンやタブレットからも社内システムにアクセスできる企業が増えています。

そのため、企業向けのウイルス対策ソフトは、マルチデバイス対応を進めています。ただし、インストールOSや機種によっては、企業で使用している端末が対象外となる場合もあり要注意です。

○3、企業規模に合わせた契約形態がある

基本的に、ウイルス対策ソフトは数年単位のライセンス契約をして、数年ごとに更新費用がかかります。中には大企業向けにボリュームディスカウントを用意している製品もあるので、初期費用と更新費用についてボリュームディスカウントが可能かどうか確認しましょう。

○4、サポートの提供形態に違いがある

企業向けのウイルス対策ソフトは、選択している料金プランによってサポートの提供形態に差をつけているケースも多く見られます。

サポートの提供形態は、製品によって違いの出る部分です。ウイルスの侵入が発生して、ウイルス対策ソフトでは対処しきれない場合、どこまで手厚いサポートがあるかによって初動対応に大きな差が出ます。

企業向けウイルス対策ソフトを選ぶ7つのポイント

どの企業向けウイルス対策ソフトを選ぶかを検討する際、比較・チェックしたいポイントを7つ紹介します。

○1、集中管理機能の比較

企業向けウイルス対策ソフトの集中管理機能でできることや操作性は、製品によって差があります。実際に操作する部門の担当者が操作をしてみて使いやすいかどうか、欲しい機能は揃っているかという点を比較・確認しましょう。

○2、動作環境と対応デバイスの種類を比較

ウイルス対策ソフトは社内のあらゆるデバイスにインストールしなければなりません。

WindowsだけでなくMacOSにも対応しているかiOSとAndroidはどうかを確認してください。社内環境に設置しているサーバーマシンにもインストールする場合、サーバーのOS(LinuxやWindows Serverなど)に対応しているかも確認が必要です。

○3、自社に合う契約形態比較とコストの比較

コストの比較をする際は、自社の規模に合わせた契約形態を確認した上で、一定の利用期間中にかかる総コストを計算してください。ボリュームディスカウントの場合は個別見積もりが必要な製品が多いので、問い合わせをして相見積もりをとりましょう。

○4、サポートレベルと契約形態の比較

サポートは24時間対応か、電話での問い合わせは可能か、緊急の出張サービスはあるのか、といった点はチェックポイントです。企業向けウイルス対策ソフトの特徴について把握したところで、自社に導入するべき製品を選ぶポイントについても確認しましょう。

○5、動作が軽快かどうかチェック

企業向けのウイルス対策ソフトは、端末を使い続けている限り動作しています。そのためウイルス対策ソフトを起動した上で、端末が軽快に動作するかどうかは必ず確認してください。

動作が軽快かどうかのチェックは、無料トライアル版や無料プランを実際に社内環境にインストールして比較するしかありません。導入候補の製品が絞れてきたら、動作確認をして端末の処理全体が重くならないかどうかチェックしましょう。

また、最新バージョンや定義ファイルのインストールは、従業員が働いていない時間帯を指定できるかどうかも要確認です。業務時間中にインストールが実行されると、どうしてもインストールが終了するまで端末が重くなり、業務効率が下がってしまいます。

○6、新種のウイルスへの対応を確認

ウイルス対策だけでなく、侵入されてしまった場合を想定した事後対策にも力を入れているソフトが増えています。毎日のように未知のウイルスが発生している今日、新種のウイルスに対してどのような対応をしているかどうかもチェックポイントです。

○7、その他セキュリティ機能の確認・比較

ウイルス対策機能だけでなく、その他のセキュリティ機能を提供している製品もあります。他のセキュリティ機能とセットになった、統合型の脅威管理システム(UTM)もあります。現状行っているセキュリティ対策を整理して、足りない部分を補える製品を選びましょう。

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企業向けウイルス対策ソフト導入の流れ4ステップ

企業向けのウイルス対策ソフトを導入する流れを4ステップで説明します。

○1、自社の要件を整理

まずは、ウイルス対策ソフトを選定するのに必要な自社の要件を整理しましょう。利用人数・利用端末数とデバイス・OSのバリエーション、求めるサポート体制、最新のウイルスに対する対応などをまとめることで、製品比較がスムーズに進みます。

現況調査と要件整理には時間が必要です。計画的に調査期間をスケジューリングして要件を整理しましょう。

○2、ウイルス対策ソフトの選定

自社の要件整理が完了したら、ウイルス対策ソフトの調査・情報収集・製品の選定に進みます。コストについては、候補の製品を提供している会社に見積依頼を出しましょう。候補が絞れてきたら、操作性や動作の軽快さを確認するため、無料プランやトライアル版を使って検討します。

○3、環境設定および初期セットアップ

ウイルス対策ソフトの購入後は、環境設定と初期セットアップが必要です。製品の提供会社によっては、導入支援サービスを提供している場合もあるため、予算やかかる手間などを総合的に勘案して依頼するのも良いでしょう。

○4、社員のアカウント設定

企業向けウイルス対策ソフトは、法人全体のアカウント以外に、各従業員のアカウント設定も必要です。

各従業員のアカウント設定は手間のかかる作業となるため、製品の提供会社によっては、導入支援サービスの一環としてアカウント設定まで行う場合もあります。事前に提供会社に相談をして、依頼できるなら依頼することも検討しましょう。

企業におすすめのウイルス対策ソフトおすすめ3選

企業におすすめのウイルス対策ソフトとして3製品を紹介します。いずれの製品も事前の予防だけでなく、ウイルスに感染した後の事後対策を強化している点がおすすめポイントです。

○1、軽快動作で未知の攻撃も防御「AppGuard(アップガード)」

「AppGuard」は、信頼できるアプリケーションのみ起動し、不審な動作を検知すると防御するという、新しい概念の企業向けウイルス対策ソフトです。ウイルスの定義ファイルや機械学習用の情報のダウンロードは不要で、軽快動作なのでインストールした端末も軽快に動作します。

本ソフトは、ゼロデイ攻撃やランサムウェア、未知のマルウェアのような最新のウイルスにも対応可能です。

○2、集中管理&事後対策も可能「Trend Micro Apex One」

トレンドマイクロ社のエンドポイントセキュリティ製品。特に大規模な企業に向いています。事前予防と事後対策はもちろん、全社のマシンを集中管理する機能を備えており、大量のマシン管理に適しています。また、遠隔操作でウイルス感染端末の隔離処理ができるなど機能豊富です。

○3、他のセキュリティ製品とも連携「Cisco AMP for Endpoints」

「Cisco AMP for Endpoints」も事前予防と事後対策の両面からウイルス対策を行える企業向けウイルス対策ソフトです。また、「Cisco AM」の対応セキュリティ製品と連携することで、フィッシングサイト対策やメールからのウイルス感染予防などの機能も使いやすいという特徴もあります。

企業に必要な機能も考慮してウイルス対策ソフトの選定を

企業向けのウイルス対策ソフトは、社内の端末を集中管理する機能やマルチデバイス対応など、個人向け製品にはない機能が多く提供されています。機能面だけでなく、契約形態なども確認して、自社に適した製品を選びましょう。

企業向けのウイルス対策ソフト導入を検討する場合は、以下より入手できる製品情報もぜひご活用ください。

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