ロボットと目を合わせたとき、愛着や親近感を感じますか?
それとも不安や恐怖を感じるでしょうか?
「ロボットと目を合わせると不安になることは、以前から知られていました」と、ロイター通信のスチュアート・マクディル氏は語ります。「科学者たちはこの気持ち悪い感覚を”不気味の谷”と呼んでいるほどです」と。
そして、イタリアの研究者のおかげで、それが単なる感覚ではないことがわかってきた、とレポートは続けています。

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●ロボットと目を合わせることの重要性
イタリアのジェノバにあるIIT(Istituto Italiano Di Tecnologia)の研究チームは、ロボットの視線によって、社会的に交流しているかのように私たちに錯覚させ、判断能力を低下させるなど、人間の脳に影響を与えることを明らかにした、としています。

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主な著者のひとり、Agnieszka Wykowska教授は、「視線は非常に重要な社会的シグナルであり、私たちは日常的に他者と交流するときに、視線を合わせることの重要性を知っています」と語ります。
「問題は、ロボットの視線が、他の人間の視線と非常に似たメカニズムを人間の脳に呼び起こすかどうかです」
研究チームは、40人のボランティアにビデオゲーム「チキン」をプレイしてもらいました。このゲームでは、プレイヤーは車が他の車に向かって直進させようとしているか、それとも衝突を避ける行動をとるかを選択するゲームです。
ラウンドの間、プレイヤーはロボットを見なければなりませんが、ロボットは時に振り返ったり、時に目をそらしたりします。それぞれのシナリオでは、脳の電気的活動を検出する脳波によって、行動と神経活動のデータを収集しました。
「その結果、人間の脳はロボットの視線を社会的な信号として処理している、すなわち、ロボットの視線がプレイヤーの意思決定や戦略、反応に影響を与えることがわかりました」とWykowska氏は述べています。

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「ロボットとの相互注視は、意思決定を遅らせることで影響を与え、人間はゲーム内での意思決定がより遅くなりました。」
今回の発見は、将来的に人型ロボットをどこに、どのように配置するかに影響を与えるだろう、と言います。

■ロボットの視線が私達の脳に与える影響:

「ロボットとの視線がどのような場合に社会的な同調を引き起こすのかが明確にわかれば、人間にとってどのような状況で社会的同調が望ましいか、またどのような状況で社会的同調が起こってはならないのかを判断できることにつながります」とWykowskaは述べています。
国際ロボット連盟の報告書によると、2018年から2019年にかけて、プロフェッショナルサービスロボットの世界的な売上は、すでに32%急増して112億ドルに達しているとしています。

この記事はロイター通信 Stuart McDill氏の記事を元に作成しています
(ロボスタ編集部)