「原稿用紙」というと学校の作文や感想文を思い出す人は多いだろう。原稿用紙は印刷物を作るためのものである。IT風に言えば、原稿用紙とは印刷工程の初期段階の共通データ形式であり原稿を書いて印刷物を作るときのプロトコルの一部である。一般に印刷物は、執筆、編集、版組、印刷、製本という工程をたどる(他の分け方もありえる)。この中で、執筆から版組までの工程で原稿用紙が使われる。もっとも、出版で使う原稿用紙は、学校で使う原稿用紙を半分にした200字詰めの俗に「ペラ」と呼ばれる原稿用紙である。この方が判型が小さく扱いがラクだ。