パナソニックグループが、2021年10月に、カンパニー制を廃止し、実質的に事業会社制に移行してから、ちょうど2年を経過した。パナソニックで白物家電事業を担当するくらしアプライアンス社の松下理一社長は、「この2年間の最も大きな変化は、責任と権限が現場にかなり委譲され、スピードがあがった点にある。また、ドラム式洗濯乾燥機に代表されるように、市場ニーズを捉え、圧倒的な機能を持った商品を投入することができた。開発、生産に迅速な投資ができたことによって生まれたものであり、事業会社化したことで、磨きをかけることができた商品」と位置づけた。一方で、パナソニックくらしアプライアンス社は、2年以上に渡り指定価格制度による新販売スキームを推進し、それが着実に成果につながってきた。くらしアプライアンス社の取り組みを追ってみた。