富士フイルムがついに「やらかした」。3月27日に発表した完全アナログのインスタントカメラ、INSTAX mini 99だ。なんと、カメラ「内部」の四隅にフィルムに向けてLEDを仕込み、シャッターを押すと同時にさまざまな色で光らせ、写真に「エフェクト」をかける、というのだ。「カラーエフェクトコントロール」なる機能で、独特の風合いや色合いの写真が楽しめる、とも。新製品発表会でこの話を聞いた時、椅子から転げ落ちそうになった。従来なら、カメラ内部に光源を仕込んで、写真の仕上がりをどうにかしようという発想は絶対にありえなかった。いかに余計な光を遮断して暗黒な状態を維持し、レンズからの光だけをセンサーやフィルムに届けるかが、カメラ内部の「仕事」だからだ。新製品発表会にゲストとして招かれた、写真家の木村和平氏も「よくこんな企画が通りましたね」と驚くほど。富士フイルムは、なぜこんな暴挙に出たのか。