
ネットでモノを買うのが当たり前になって久しいが、そのあいだに販売チャネルは多様化し、消費者の選択肢は一気に広がった。以前であれば、楽天市場やAmazonといった巨大ECモールや、有力メーカー、小売店などが運営するECサイトを利用するのが一般的だっただろう。ところが、10年ほど前から誰でも簡単にECが始められるネットショップ構築サービスが相次いで登場したのに加え、「メルカリ」に代表されるフリマアプリもスタートし、消費者は個人を含む中小事業者からダイレクトに商品を買う機会が増えた。中小事業者にとっては、ECモールに出店しなくても低コストでネットショップを運営できるようになったことは、単に販売機会が増えただけでなく、顧客名簿を獲得できるという点で非常に大きい。ECモールには圧倒的な集客力という強みがある一方、モール内でどんなに多くの消費者が商品を購入してくれても事業者側に顧客名簿は残らない。ネットショップ構築サービスを手がけるSTORES代表取締役社長の佐藤裕介氏は「中小事業者にアセットが貯まることを第一に考えながらプロダクト開発をしている」とした上で、「ネットショップ構築サービスは機能のひとつでしかない」と言い切る。実際、同社は消費行動の変化に合わせて、POSレジやオンライン予約システム、店舗アプリ作成サービスなど、実店舗のデジタル化を支援する機能を、M&Aを軸に拡充してきた。今や、オンラインとオフラインを行き来して情報収集をし、商品を購入するようになった消費者に対し、事業者もタッチポイントをフル活用してリーチする必要性がある。STORESは、豊富な消費者接点を持ち、商品と店舗にシームレスにアクセスできる仕組みを持つGoogleからこのほど資金調達を行い、中小事業者の集客力強化につながる新機能の提供も始めた。STORESの機能拡充の背景やGoogleでの取り組みなどについて佐藤氏に聞いた。


