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「延長保証『 proteger 』の本質的な価値は、顧客との中長期的な関係づくり」:Kiva代表・野尻航太氏が語る、ポストパーチェスの重要性

「延長保証『 proteger 』の本質的な価値は、顧客との中長期的な関係づくり」:Kiva代表・野尻航太氏が語る、ポストパーチェスの重要性

EC市場が拡大するにつれて広告費が高騰し、新規顧客の獲得がこれまで以上に難しくなっている。そんなデジタルマーケティングの世界において、いま注目されているのが「ポストパーチェス」(購入後体験)だ。購入後に顧客と信頼関係を築くことができれば、ブランドへのロイヤルティが向上する。既存顧客の維持はもちろん、そこから新規顧客獲得の可能性も広がるというわけだ。ポストパーチェスのなかでも「保証」に関することは、ユーザーの不満が明確にあらわれる分、レスポンスのスピードやポジティブに転換することができるかどうかで、その後長いつきあいになるか、それっきりの関係となるかが決まるといっても過言ではない。また最近はサステナビリティの観点から、購入した商品を長く使い続けたいというユーザーも増えてきた。メーカーが設定した保証期間(通常1年)に加えて、わずかな保証料を支払うことで数年保証を延長し、その間に自然故障や不具合が発生した際には、交換・修理を無料でおこなえる「延長保証」サービスのニーズは高まっている。以前はApple Careや大手家電量販店など、限られた場面でしか利用できなかった延長保証を、APIを用いることで簡単に既存のECサイトに導入できるようにしたサービスが「proteger(プロテジャー)」だ。同サービスを手がけた株式会社Kiva(キヴァ)代表取締役社長 CEOの野尻航太氏は、「延長保証をマーケティング施策のひとつ、ポストパーチェスを考えるうえで欠かせない要素にしていきたい」と語る。2021年5月のローンチ以来、さまざまなECサイトにprotegerを導入し、2022年5月に損保ジャパンと提携。同年12月にはSBIインベストメントをリード投資家として、ココナラスキルパートナーズ、SMBCベンチャーキャピタル、Arbor Venturesなどから約4.5億円の資金調達を実施した。さらなる成長に向けて、人材採用やプロダクト開発を進める野尻氏に、ECの延長保証を取り巻く環境やポストパーチェスの重要性について話を聞いた。